「物を捨てると、寂しい気持ちになる」
「勿体なくて物が捨てられない」
もしかしたら、溜め込み症と呼ばれるものかもしれません。
溜め込み症と呼ばれる症状は精神疾患の一つです。
物を捨てるのが辛い、出来るだけ捨てたくないと思うことがある。
それを放置したらもしかしたらゴミ屋敷化してしまうかもしれません。
今回は溜め込み症について、どんな症状なのか、また対策についても詳しくご説明していきます。
目次
1. 溜め込み症とは
溜め込み症とはゴミ、不要なものと感じるものを大量に溜め込み、手放すことができない精神障害の一つです。
例えば、もう何年も読んでいない雑誌や古い服、鞄、靴、郵便物など使用する予定がないものをいつまでも保管しておくなどがあります。
また、これらの物だけでなく食器や、タオルなど日常生活に使用している物などが当てはまります。
どんなにボロボロの状態でも、捨てることが出来ないものがたくさんある状態で、家や部屋が物で溢れかえってしまう状態になります。
2. こんな人は危険!
溜め込み症と聞くと、あまりピンときませんが溜め込み症予備軍の方はひそかに多くいらっしゃいます。
溜め込み症は放置しておくと、今の当たり前の生活が出来なくなります。
では、ここでは溜め込み症の主な症状をご説明します。
自分が溜め込み症かもしれない、または予備軍ではないか確認をしてみてください。
a.物を捨てることに対して抵抗がある
使っていないものや、これからも使用する予定がないものを捨てることがに対して、嫌悪感を感じる方は溜め込み症の疑いを持った方が良いでしょう。
思い出の物としていくつか残すのであれば問題はありませんが、「要らないものがない」「全て必要なもの!」と考えてしまい、家がなかなか片付かない方は要注意です。
捨てる事に対して抵抗感が生じてしまうと、「捨てる」という行動が取れなくなってしまうため、いつまでたっても部屋が片付かないままです。
最悪の場合は、ゴミ屋敷に発展する可能性は大いにあります。
また、「全ているもの」と認識してしまうことで、物を捨てる際にひどい悲しみに襲われます。
溜め込み症になってしまった人は、物を捨てられないためこのような心理になってしまうのです。
b.物が散乱している
これはaでご紹介した「捨てることに対して抵抗がある」にもご紹介しましたが、物を捨てられない方の共通な特徴として、部屋の中の物が散乱していることが多いです。
なぜ散乱してしまうかというと、捨てられないため物を入れる収納スペースがなくなってしまい、廊下やベッド、脱衣所までに物を置くようになってしまうからです。
さらに、中にはトイレやお風呂に物やゴミを置くようになってしまうケースもあります。
そうなってしまうと今まで生活していた環境ではなく、非常に住み心地が悪い環境になってしまいます。
しかし、そのような環境下で生活をしていくうちに慣れてきてしまい、現状から抜け出そうとしなくなってしまいます。
また、溜め込み症の人の中には、物を集めてくることによって安心感を得るなど、物に囲まれた状態から幸福感を得る人もいます。
何か孤独を埋めるために、そのような心理が働くため物が散乱しやすいでしょう。
c.買い物依存症にも注意
溜め込み症と買い物依存症は異なる精神疾患ですが、買い物依存症も非常に恐ろしい精神疾患です。
買い物依存症はその名の通り、物を買うことで幸福感を得ることで、自身の機嫌を取ります。
買い物依存症の怖い点は、「買うこと」が目的のため使用しないことが多々あります。
また買い物依存症は捨てることをしないので、物が増えていく一方です。
買い物依存症になりやすいのは比較的、女性が多いと言われています。
男性よりも女性の方が必要なものが多く、自然と買い物が多くなります。
しかし、「買うこと」が目的になってしまうと不要なものやゴミが大変な量になります。
溜め込み症は捨てることに対して抵抗、嫌悪感があるだけと考えられがちですが、溜め込み症もゴミや物を集める傾向があります。
溜め込み症と買い物依存症が重なってしまうことで、捨てられないけどゴミや物が増えるという流れを作り出してしまいます。
3. 溜め込み症の原因
ここまで溜め込み症の特徴、また溜め込み症予備軍についてご説明しました。
先ほどの説明から溜め込み症について、大体の病気についてよく分かったかと思います。
ではここからは、原因について詳しくご説明します。
a.環境要因
ストレスなどの環境要因から溜め込み症なる方もいます。
強いストレスによって心的外傷を受けてしまうことから、このような精神疾患になる方も少なくありません。
例えば、職場でのストレス、人間関係、孤立化などなど…
現代はストレス社会と言われ、ストレスが積み重なることにより、溜め込み症などの精神疾患を発症させてしまいます。
b.気質要因
溜め込み症になる人の多くは優柔不断の人が多いと言われています。
捨てるか捨てないかの区別を付け辛く、仕分け作業に対して抵抗感を覚えてしまいます。
また、その他にも物事を先延ばしにしてしまう、計画を立てられない、または計画通りにいかない、注意散漫な人も該当します。
これら全てを見ると全体的にルーズな印象を受けるかと思います。
しかし、だらしがないというわけではなく、これらの気質に対して悩まれている方は少なくありません。
直したいと思っても、すぐに一般の片付けが出来る、躊躇がない人のようには出来ない方もいます。
この気質要因は主に幼少期に過ごした環境からの影響があるのではといわれています。
例えば、幼少期に一緒に住んでいた家族が、自分のように溜め込み症であった場合、自分自身も自然に溜め込み症になります。
また、今まで「捨てる」ということをあまりしなかったのであれば、大人になってからも物を捨てられないでしょう。
このように気質が原因だからだらしがないというわけではなく、幼少期から染み付いてしまった気質によるものでしょう。
4. 溜め込み症になってしまったら
ここまで溜め込み症について原因と予備軍の人について詳しくご説明をしました。
溜め込み症を放置しておくと、いずれゴミ屋敷化してしまい最悪は命の危険にもなりかねません。
では、溜め込み症になってしまった場合、まずどんな対策をしたら良いのでしょうか。
ここでは溜め込み症になった場合の対策をご紹介します。
a.まずは病院を受診する
溜め込み症かもしれないとなりましたら、まずは病院へ受診し適切な治療を受けましょう。
しかし、溜め込み症になってしまった方のほとんどは自身が溜め込み症と認知をしていません。
そのため、溜め込み症の治療は非常に難しいと言われています。
自分自身が直したいという治療意欲がないため、効果が出ずらいと言います。
病院にて治療を受けるとなると、根気よく治療をしなければなりません。
一番効き目のある治療は、認知行動的な治療法で物を捨てることに慣らしていき、捨てても平気という認識をつけるための治療法があり、溜め込み症の方にとってこの治療法は大変です。
だからこそ、家族や友人、パートナーの周囲の人のサポートが必要となります。
また、溜め込み症以外の精神疾患の可能性もあります。
ゴミ屋敷に関係する精神疾患はいくつもあります。
詳しくは前回の記事でご紹介しているので、もっと知りたい!という方は以下の記事をご覧ください。
→「ゴミ屋敷の原因は心の病から?精神疾患の種類と対策について」
b.業者へ依頼する
溜め込み症になってしまった場合の家は物で溢れている状態です。
最悪の場合は寝るスペース、お風呂、トイレまでも物やゴミで溢れてしまい使用することが出来なくなります。
心の健康を取り戻すためには、家もきれいにしなければなりません。
しかし、溜め込み症になってしまった方は捨てることに対してひどく抵抗感があります。
そのため、片付けるのにかなり時間がかかってしまいます。
業者に依頼することで短期間で片付けてもらうことができ、適切な処分をしてくれます。
精神疾患になってしまった場合、時間をかけて片付けるのはあまりよくありません。
早急に片付けをし、同じことが繰り返さないようにしましょう。
業者へ依頼する場合は、自分の希望に沿った業者を選びましょう。
業者によってサービスや費用が異なるため、複数社見積もりをしてもらい、そこから比較して決めましょう。
ゴミ屋敷化してしまった部屋の片付け方、業者に依頼した場合の流れについて詳しく知りたい方はこちらを参考にしてみてください。
→「このままでは危ない!もしかして予備軍かも? ゴミ屋敷になった場合の解決策は?」
業者の相場が分からない!相場を知りたい方はをこちらをご覧ください。
→「ゴミ屋敷を片付けたいけどなるべく費用を抑えたい!業者に依頼した場合のかかる費用とは?」
5. ゴミ屋敷を放置してしまうと
ゴミ屋敷を放置することで大きな被害を招きます。
それは自分自身だけではなく、周囲の人にも被害を受けます。
ゴミ屋敷=自身だけが大変ではありません。
ここでは、ゴミ屋敷化してしまう、またはゴミ屋敷を放置した場合どれくらいの人に影響を出してしまうのかをご説明します。
a.近隣トラブル
ゴミ屋敷化してしまうと、部屋に放置しているゴミから悪臭が出て、そこから害虫が発生します。
悪臭は家のドアや窓を閉め切っていても近隣へ漏れ出ています。
悪臭が近隣の住人の家に移ってしまうこともあります。
また、周辺にお店がある場合、集客に悪影響が出るため、お店の移転などをしなければなりません。
このような被害を受けた住人から、苦情などが来る可能性もあります。
しかし、その苦情を無視し住人の声を聞かなかった場合、住人から依頼を受けた行政から注意勧告をされます。
注意勧告を無視した場合は、行政から強制清掃をされ自分の意思関係なく、片付けをされてしまいます。
また、片付け費用は行政が負担してくれるのではなく、後ほど請求されます。
近隣トラブルから行政まで発展してしまうと、多額の請求が来てしまうので近隣トラブルになる前にゴミ屋敷を片付けましょう。
b.災害の危険
ゴミ屋敷化してしまうと災害が起きた時に逃げ場がなくなり、その場で命を落としてしまう恐れがあります。
高く積まれたゴミが地震により、落下してしまい窒息してしまうケースもあります。
その他にも、害虫が発生したことにより、ネズミが電気コードを齧ってしまい火事になってしまうこともあり得ます。
火事が発生し近隣の家に火が燃え移ってまった場合、その家は大きな被害を受けます。
また、被害を受けてしまった事から多額の費用を請求されてしまうかもしれません。
ゴミ屋敷は災害が起きた時に自分の命の危険だけでなく、周囲の人の命まで脅かす恐ろしい物です。
c.健康被害
ゴミ屋敷化することで日常生活は非常に困難になります。
冒頭あたりでもご説明しましたが、ゴミ屋敷化することで物やゴミが溢れかえります。
これらの不用品やゴミを置くスペースがなくなってしまうと、廊下や寝るスペース、お風呂やトイレまで置くようになっていきます。
トイレやお風呂まで置いてしまうと、そこは使用できなくなります。
中にはトイレを使用することが出来ないので、ペットボトルで用をたしていたケースもあります。
ここまで来ると日常生活を不自由なく送っているとは言い難いです。
また、ゴミを放置することで衛生管理ができなくなり、埃や発生した悪臭から器官を痛めてしまい最悪病気になってしまう可能性があります。
6. まとめ
溜め込み症の原因、ゴミ屋敷の危険性について詳しくご紹介しました。
ゴミ屋敷の原因の1つでもある溜め込み症は非常に危険な精神疾患の1つです。
ゴミ屋敷になってしまうほとんどが精神的な問題が多く、今も増加しています。
近年、30代の男女がゴミ屋敷化してしまい、ゴミ屋敷化してしまった原因も精神疾患です。
巣ごもりの時期、ストレス社会などからこのように精神疾患になってしまった方は少なくありません。
特に一人暮らしで精神疾患になってしまった時は、要注意が必要です。
ゴミ屋敷と精神疾患は非常に関係が深いものです。
溜め込み症や精神疾患になってしまった場合、直ちに対策が必要です。
そのためには周りの人のサポートが必要不可欠なため、周囲の人が対策できる環境づくりをしましょう。
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